東京小諸会会報 第27号(平成15年11月)

東京小諸会平成15年度総会・大懇親会を迎えて 東京小諸会会長 韮澤嘉雄

東京小諸会平成15年度総会・大懇親会にあたり 小諸市長 小林俊弘

今年のキーワード  天皇・皇后両陛下御視察  「英王宮の歴史美術館」

     市制50周年  小諸の国際化  天皇・皇后両陛下御視察の概要

     市町村合併問題と小諸市  中心市街地の活性化

      信州こもろふーどまつり



東京小諸会平成15年度総会・大懇親会を迎えて
東京小諸会会長 韮澤嘉雄

 本日は、ふるさとから、小林俊弘市長、柳沢祥一市議会議長はじめ1月の選挙で当選された市議会議員の皆 様、香坂勝商工会議所会頭ほか有力な方々が多数、非常にお忙しい中を、遠路はるばるお越し下さり、まこと に有難うございます。
 また、会員の皆様には、万障御繰合わせ御出席下さり、感謝に堪えません。
 さらに、高木蘭子長野県議会議員、我山惇長野県人会常務理事、山田郁子東京滑川会会長、石川隆・石倉京 子同副会長、山崎延秋東京上田会相談役、小川正元、三ツ和(小諸そば)会長、齋藤治雄長野放送専務取締役 ほかにおかれましては、本会のため特に貴重なお時間をおさき下さり、厚く御禮申し上げます。
 さて、小林市長の別項の御寄稿によりますと、
天皇・皇后両陛 下におかれましては、さる8月27日、小諸市南ヶ原地区を御視察になられたとのことです。小諸市 にとって大変な名誉でして、小林市長はじめ小諸市民の皆様に心から御祝い申し上げます。
 両陛下の南ヶ原地区御視察は、皇太子同妃殿下時代の昭和58年以来20年ぶりとのことですがそのように 長い間、よくお心にお留め下さったと思います。両陛下には、地元の皆様と御懇談、南ヶ原の20年間の動き をおたずねになられたと承っておりますが、南ヶ原が高原野菜や酪農でますます発展しているのは心強い限り です。
 ところで、小諸市は来年4月1日、
市制施行50周年を迎えますが、この間における歴代市長の御尽力によ り、小諸市が「高原に育む活力ある詩情公園都市」として、困難な条件のもとにありながら、個性豊な発展を 続けておりますのは、私ども東京小諸会会員にとりましても大変嬉しいことです。小林市長は、市民の意見、 提言、市議会での議論を踏まえて、市町村再編の動きの中で、小諸は「当面は小諸市独自の道を歩む」として おられますが、私はこれは卓見だと思います。
 小諸は、浅間連峰、千曲川などの美しい自然、懐古園、城下町などの観光資源に恵まれ、島崎藤村によって日 本中に知られているのです。で、今回は、本日こちらにお出でいただいております長野放送の齋藤治雄専務取 締役に特にお願いしまして、映画『詩情の街・小諸−美しき四季の郷に遊ぶ』を上映いたします。小諸はこん な素晴らしい詩情の街なのだということへの会員の皆様のご理解を深めていただければ幸甚に存じます。小諸 は観光立市でなけらばなりません。
 また、世界的なグロバリゼーションのこんにち、小諸は国際化を図らなければなりません。幸いにして、山 中己充人氏によって、昨年、小諸グランドキャッスルホテル内に
「英王宮の歴史美術館」が常設されました。また、山中氏は、この会報の別項の記事にありますよう に、続いて、英国や英国の文化を知ってもらおうと、今年は、東京に本部がある「アングロファイル・クラブ」 の長野支部を同美術館の中に立ち上げました。毎月1回、ホテルで夕食を楽しみながら、友人の北村ひろし元駐英大使や英国通の人を招いて語り合う会とのことです。私は、早速、会 員になりました。
 北村元駐英大使といえば、別項の記事にありますように、同大使は、さきごろ英国のエリザベス2世女王か ら大英勲章を受け、9月19日に駐日英国大使館において、その授与式が行われました。小諸関係では、山中 氏と私が招待され、祝意を表しました。これには白鳥映雪先生の後援者、綿貫民輔衆議院議長はじめ政界、外 交界、経済界、言論界から約100名が招待されました。小林小諸市長から祝電が寄せられました。
 他方、
小諸の国際化については、甘利直和氏も熱心でして、一昨年、日本国際連合協会東信支部を発足させま した。そして、この会報の別項の記事にありますように、この2月日本国際連合協会副会長の黒田瑞夫 みずお元国連大使が、小諸の音羽で「世界と国連と日本」と題する講演を行いまし た。私は黒田大使とは長年の友人ですので御一緒に小諸に参り、講演をお聴きしました。
 また、黒田大使は、小学校のときから島崎藤村を敬慕しておられるとのことですので、8月23日の藤村忌 にも小諸にお出でいただき、スピーチを賜りました。
 このような観光と国際化によって、小諸はこれから大いに伸びていけるのです。
 小林市長はじめ市当局、柳沢市議会議長はじめ市議会議員の方々、香坂商工会議所会頭、尾沼一男観光協会 会長のほか小諸市民の皆様が観光と国際化に一段と力をお入れになられることを願ってやみません。東京小諸 会としてお手伝いできることがありましたら、何なりといたしますので、どうぞご遠慮なくお申し付け下さい 。
 最後に、御来賓、会員の皆様、きょうは総会の議事、映画『詩情の街・小諸−美しき四季の郷に遊ぶ』、小 林市長様の小諸の近況についてのお話などのあとは、懐かしい小諸に思いを馳せつつ、ふるさとの日本酒とワ インを飲み、昔と今と明日の小諸を語り合い、小諸についての歌を唄い、福引を引いて秋の一日を存分に楽しく お過ごしください。
 昨年に引き続き、今年も小諸から小室節保存会より掛川優会長はじめ4名のお方が、この会のため特にお越 し下さり、正調小室節を御披露下さいます。まことに有難いことです。
 大懇親会に入りましてからは、どうぞご出席の皆様方同士でお唄いになるなどされて、飛び切り楽しい会に していただきたいと思います。
 なお、この如水会館は、私の母校、一橋大学の同窓会館であり、飲食の方は東京会館が委託経営しておりま すので、料理はとても美味しいです。どうぞたくさんお召し上がり下さい。
 ところで、今年も、この東京小諸会総会・大懇親会のためには、役員の方々から、献身的なお力添えをいた だきました。役員の方々の小諸愛にはいつも強い感銘を受けております。中でも、北村尚巳理事には、会員名 簿をパソコンで管理するようにして頂き大変便利になりました。感謝に堪えません。
 また、今年も、小諸市、香坂建設・信濃培養土・シンコー土地、竹花工業、尾沼リンゴ園、信州味噌、小諸 そば、コミー、山謙酒造、マンズワイン、常盤館・花おか、高嶺商会、本会の小山田純一副会長、大池あさの 副会長、小山清吾副会長、小山洋之助副会長、高橋昭平常務理事、柳澤紀子理事、吉澤正人監事ほかに格別の 御協力をいただきました。記して厚く御禮申し上げます。
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東京小諸会平成15年度総会・大懇親会にあたり
小諸市長 小林俊弘

 本日ここに、東京小諸会平成15年度総会・大懇親会が、ご来賓の皆様をはじめ大勢の会員の皆様がご出席 のもと、盛会に開催されますことを衷心よりお慶び申し上げます。
 会員の皆様におかれましては、ふるさと小諸を離れお元気に活躍されておりますことに重ねてお慶び申し上 げますとともに、平素は小諸市政の推進に温かいご支援、ご協力を賜り、この場をお借りし厚く御礼申し上げます。
 
はじめに、さる8月27日、天皇・皇后両陛下におかれましては、 小諸市南ヶ原地区の御視察を賜りましたので、その概要を紹介させていただきたいと存じます。
 このたびの御視察は、「軽井沢・草津行幸啓」に伴われるものでして、当日は、南ヶ原集会所前において、 両陛下の御到着を大勢の皆様にご歓迎いただきました。その後、地元の皆様との御懇談、高原野菜の御視察、酪 農農家の御訪問を賜りました。
 両陛下が南ヶ原地区を御視察されるのは、皇太子同妃両殿下時代の昭和58年以来20年ぶりのことであり ました。
 さて、小諸市は昭和29年4月1日に市制を施行し、来年で満50周年の記念すべき節目の年を迎えます。
 この間、時代は昭和から平成に、20世紀から21世紀へと移り変わりました。特に高速交通網と情報化、 国際化の進展には目覚しいものがある一方、我が国は少子高齢化社会を迎え、市政におきましても、生活の質 の向上や環境への配慮など、真の豊かさが実感できる施策が求められております。
 時代の趨勢を真摯に受け止める中から、小諸市の豊な自然、浅間山、千曲川、緑、水を基本に、永い間培われ て参りました歴史、文化遺産、懐古園、城下町、文化財を生かしたまちづくりを、市民の皆様と行政が一体にな って進め、商業・興業・農業・観光のバランスある振興と市民福祉の向上を目指しております。
 最近のまちづくり諸事業の中から、主なものを商会させていただきたいと存じます。
 
平成の大合併といわれるように、全国的に新しい市町村再編の 動きが起こっており、小諸市の近隣市町村においても同様な動きが進んでいます。
 小諸市におきましては、こうした状況の中、地域懇談会等を通じて市民の皆様のご意見、ご提言を伺い、また、 市議会での議論を踏まえて、「小諸の自然、歴史、文化を大事にしながら、主体性を持って、現時点では近隣市 町村の動向を見定め、当面は小諸市独自の道を歩む」方向としております。
 これに伴い、市民と行政が連携・協働するまちづくりを目指し、市民自らが自主的に市政の運営やまちづく りについて意見交換を行い、市への提言を通じて市政への反映を図る「こもろまちづくり活性化懇談会」を設 置いたしました。
 現在30人の委員により全体会や部会等が進められており、来年の2月を目途に提言が予定されております。
 小諸らしさを一層創出し、にぎわいと住み良い快適環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
 
中心市街地の活性化につきましては、重要課題の一 つとして積極的に取り組んでいるところであります。特に落ち着きと風情あるまちづくりでは、相生町と本町 を結ぶ「藤村プロムナード」の完成、本町通りなどにおける「格子戸風」を基本とした店舗や家屋の修理・修景事業等により、旧北国街道沿いは、さ らに往時の面影を再現しつつあります。
 ここを訪れた人々からは、景観にマッチしたほんまち町屋館、そば屋、骨董店など、その風情がかもしだす 風景に絶賛の声をいただいております。
 さる、10月5日には、「
信州こもろふーどまつり 」に合わせ、ほんまち町屋館において、小諸市TMO(まちづくり機関)による御牧ヶ原の特産品「白土じゃ がいも」を使った「御牧ヶ原ポタージュスープ」がお披露目されました。試 食された皆様からは、大変な好評をいただきました。今後も、この地域にしか無い食材を生かした「食」を通 じて、小諸らしさにさらなる涵養を図って参りたいと考えております。
 市政の近況を申し上げましたが、皆様のふるさと、そして私たちのまち小諸市は、浅間連峰が冬化粧を始め、 寒さも日一日と厳しさを増しております。
 大久保の「あぐりの湯こもろ」もお蔭様で入場者百万人を達成いたしました。この隣の「布引いちご園」で は、ハウスの中で真赤ないちごが甘い香りを放っております。真冬を前に小諸の温泉と食はいかがでしょうか。
 引き続き、まちづくりのテーマであります「高原に育む活力ある詩情公園都市・ 小諸」の構築に向け、全力を傾注して参る所存でありますのでよろしくお願い申し上げます。そして、 皆様に「小諸がふるさとです」と、誇りを感じていただけるまちづくりを推進して参りますので、折をみて小 諸市にお出かけいただき、変貌する市域をご高覧賜りたくお願い申し上げる次第であります。
 結びに、今後もふるさと小諸市に温かいご支援、ご協力をお願い申し上げますとともに、皆様のさらなるご 健勝、東京小諸会の限りない発展を衷心より祈念申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
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