東京小諸会会報 第28号(平成16年11月)

東京小諸会平成16年度総会・大懇親会を迎えて 東京小諸会会長 韮澤嘉雄

東京小諸会平成16年度総会・大懇親会にあたり 小諸市長 芹澤 勤

今年のキーワード アルピニスト野口健と登ろう浅間山小諸城址懐古園薪能

     浅間山の噴火  浅間山登山マラソン  中国・南京大学と提携

     もっと新鮮に、そして簡素に



東京小諸会平成16年度総会・大懇親会を迎えて
東京小諸会会長 韮澤嘉雄

 今年は、小諸市制50周年に当たり、11月3日には、小諸文化センターで、記念式典が行われます 。そのため、この4月11日の市長選挙で当選された芹澤市長および市役所関係者は、記念式典などそ の方の仕事でお忙しく、この東京小諸会総会・大懇親会にはお見えになりませんが、しかし、そのお忙 しい中を、東京小諸会にお祝いのメッセージをお寄せ下さり、その中で、市制50周年記念のさまざま な行事をご紹介下さいました。芹沢新市長のご当選をお祝い申し上げまするとともに厚く御禮申し上げ ます。
 また、会員の皆様には、万障お繰り合わせご出席下さり感謝に堪えません。
 さらには、羽田雄一郎長野県人会連合会顧問(参議院議員)、我山惇同常務理事、山中郁子東京滑川 会会長、石倉京子・石川隆同副会長、山崎延秋東京上田会相談役、小川正之三ツ和(小諸そば)会長、 ほかにおかれましては、本会のため特に貴重なお時間をおさき下さり、有難うございます。
 さて、芹沢新市長の別項の御寄稿によりますと、新市長は「行動する市長」をキャッチフレーズに、 市民の立場に立って大切なものは何かを見極め、改革し、決断し、実行する市政の実現を目指されると いうことですが、私は大賛成です。
 その手始めとして、7月24日には、小諸青年会議所の協力を得て、高峰高原において、「アルピニ スト野口健と登ろう浅間山」と題し約200人の小中学生が、野口さんから環境保護の大切さを学ぶと ともに、浅間山の清掃登山をしたとのことですが、これはとてもいいことです。
 また、10月1日には、懐古園の馬場の特設舞台で、懐古園では初めての、「小諸城址懐古園薪能」 を行い、重要無形文化保持者の能楽師の舞や謡、夜空に響く鼓の音に、約1300人の観衆は、幻想的 な世界を堪能したとのことですが、これは長野県の都市の中では初めての試みでしょう。
 こうした中、浅間山が8月1日の夜、噴火しました。21年ぶりとのことで、NHKの全国放送では ほとんど毎日のように報道されました。幸いにして、火口のかたちの関係で、小諸の方には溶岩はきま せんが、群馬県側の方には同情いたします。
 こうした中、9月26日には「浅間登山マラソン」が行われ、約160人が参加したとのことですが、 これもいい企てです。
 私が特に注目したいのは、国際化グローバリゼーションの時代に照らして、小諸市が中国の南京大学 と提携しているところから、同大学の日本語学部の学生の島崎藤村先生の作品の翻訳と感想文に対して 賞を贈り、また10月には芹澤市長御自身が南京大学を訪れ、授賞式を行われたことです。
 わつぃは、昨年のこの席でもお話しましたが、世界的なグローバリゼーションのこんにち、小諸は国 際化と観光で生きていかなければなりません。その点、芹澤市長が南京大学に行かれたのは非常に喜ば しいことで、芹澤市長はじめ市当局、柳沢祥一市議会議長、香坂勝商工会議所会頭、花岡道別(ちわき) 観光協会会長、ほか小諸市の有力者、市民の皆様が小諸の国際化と観光に一段と力をお入れになること を願ってやみません。東京小諸海としてお手伝いできることがありましたら、どうぞご遠慮なくお申し つけ下さい。
 最後に、御来賓、会員の皆様、きょうは総会の議事のあとは、市川源太郎副会長の名司会で、懐かし い小諸に思いを馳せつつ、ふるさとの日本酒とワインを味わい、昔と今と明日の小諸を語り合い、小諸 についての歌を唄い、素晴らしい景品が当る福引を引いて秋の一夜を存分に楽しくお過ごし下さい。
 大懇親会に入りましてからは、どうぞご出席の皆様方同士でお唄いになるなどされて、飛び切り楽し い会にして頂きたいと思います。
 なお、この如水会館は、私の母校、一橋大学の同窓会館であり、飲食の方は東京会館が委託経営して おりますのでとても美味しいです。どうぞたくさんお召し上がりください。
 ところで、今年も、この東京小諸会総会・大懇親会のためには、役員の方々から献身的なお力添えを 頂きました。役員の方々の小諸愛にはいつも強い感銘を受けております。感謝に堪えません。特に北村 尚巳理事には、会員への案内先のことで大変お世話になりました。感謝に堪えません。
 また、今年も小諸市、信州味噌、小諸そば、コミー、常盤館・花おか、三和シャッター、山謙酒造、 マンズワイン、高嶺商会、本会の小山田純一・大池あさの・小山清吾・小山洋之介副会長、高橋昭平常 務理事、田澤雄二郎・柳沢紀子・渡辺静雄理事ほかに格別の御協力を頂きました。記して厚く御礼申し 上げます。
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東京小諸会平成16年度総会・大懇親会にあたり
小諸市長 芹澤 勤

 本日ここに、東京小諸会平成16年度総会・大懇親会が、ご来賓の皆様をはじめ大勢の会員皆様がご 出席のもと、盛会に開催されますことを衷心よりお慶び申し上げます。
 会員皆様におかれましては、ふるさと小諸を離れお元気に活躍されておりますことに重ねてお慶び申 し上げますとともに、平素は小諸市政の推進に温かいご支援、ご協力を賜り、この場をお借りし厚く御 礼申し上げます。
 私は去る4月11日に行われた市長選挙におきまして、多くの皆様の温かいご支援を賜り、小諸市長 に就任いたしました。「行動する市長」をキャッチフレーズに、市民の立場に立ち、大切なものは何か を見極め、改革し、決断し、実行する市政の実現を目指して参る所存であります。
 小諸市は、昭和29年に市制を施行し、本年満50周年の記念すべき年を迎えました。市民総出で祝 賀する様々なイベントを開催しておりますので、その一部を紹介させていただきます。
 真夏の好天に恵まれた7月24日、小諸青年会議所のご協力をいただく中から、高峰高原において
アルピニスト野口健と登ろう浅間山」と題し、清 掃登山を実施いたしました。約200人の小中学生が参加し、野口さんから環境保護の大切さを学ぶと ともに、浅間山の外輪山・黒斑山まで清掃登山をしました。今後は、浅間山を環境保護意識を高める活 動の拠点にしていきたいと考えております。
 10月1日には、懐古園では初めての
小諸城址懐古園薪能」 を、馬場の特設舞台で行いました。本丸石垣を背にし、かがり火に映える舞台で演じられる無形文化財 保持者の能楽師の舞や謡、夜空に響く鼓の音に、約1300人の観衆は、幻想的な世界を堪能しており ました。懐古園の新たな魅力を探り出していくためにも、来年度の開催を含め今後も様々な面で検討を して参りたいと考えております。
 11月3日、文化の日には、乙女湖公園の文化センターにおいて「市制50周年記念式典」を開催い たしました。式典では、小諸高校音楽科の皆様による演奏会も行われ、ステージと会場が一体となり、 新たな門出を祝うことができました。
 さて、
浅間山が去る9月1日の夜、21年ぶりに噴火 いたしました。以後、活発な活動状態が続いており、Aランク指定の活火山と はいえ、自然の猛威を痛切に感じております。
 こうした中、9月26日には
浅間山登山マラソン」 が開催されました。コースは小諸駅と浅間山荘を往復する標高差737メートル、全長27.8キロメ ートルで、約160人の参加が初秋の高原を楽しんでいました。また、今年はこのコースの片道を歩く 「ウォーキング」も新たに開催されました。
 浅間山の南麓に位置する小諸市は、浅間山に育まれた地であり、浅間山との共生が無くしては小諸を 語ることができないと言っても過言ではないのはないでしょうか。火山活動レベルに応じた早期の登山 解禁実現を含め、共々に英知を出し合い、浅間山との共生を考えて参りたいと存じます。
 国際化時代の今日、我が国の果たす役割も大きなものがあります。小諸市では、中華人民共和国の
南京大学と提携する中から、同大学の日本語学部の学生 が学習する島崎藤村先生の作品の翻訳文と感想文に対し、賞を贈っています。今年は3年に一度の授賞 式の年でありましたので、去る10月14日に南京大学を訪問し、授賞式を行って参りました。
 文学の世界に壁は無いと申しますが、藤村先生の作品が遠く離れた中国で多くの皆様に愛されている ことを実感して参りました。
 市政の近況を申し上げましたが、国際化、少子高齢化、高度情報化の時代の今日、加えて景気低迷が 長引く経済環境の中、地方自治体はかつて経験したことのない厳しい時代に直面しております。
 島崎藤村先生は「
もっと新鮮に、そして簡素に」という有名な言葉を残してくれました。市制50周 年を契機に、この精神をモットーに元気のある小諸、誇りの持てる小諸市づくりに邁進して参りたいと 考えておりますので、皆様のご協力をよろしくお願い申し上げます。
 皆様のふるさと、そして私たちのまち小諸市は、浅間連峰が冬化粧を始め、寒さも日一日と厳しさを 増しておりますが、折をみて小諸市にお出かけいただき、変貌する市域をご高覧賜り、ご助言やご指導 をお願い申し上げるしだいであります。
 結びに、皆様の更なるご健勝、東京小諸会の限りない発展を衷心より祈念申し上げ、ご挨拶とさせて いただきます。
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