東京小諸会会報 第32号(平成20年11月)

東京小諸会平成20年度総会・懇親会を迎えて 東京小諸会会長 小山 洋之介

東京小諸会平成20年度総会・懇親会にあたり 小諸市長 芹澤 勤

今年のキーワード ふるさと納税小諸の山の絵を画くコンクール

  彫刻作品の野外展示ローカルマニフェスト大手門保存修理事業

  こもろはすウィーク信州小諸ふるさと応援寄付金



東京小諸会平成20年度総会・懇親会を迎えて

東京小諸会会長 小山 洋之介

 会員の皆様、ご多用の中東京小諸会総会・懇親会にご出席くださり、誠にありがとうございます。 今年も故郷小諸市から芹澤市長様はじめ、福島県議会議員様、長谷川市議会議長様、香坂商工会議所会頭様、山岸観光協会会長様並びにご関係の皆様方のご出席を頂き厚く御礼申し上げます。
 私は、昨年のこの総会で、第6代目の東京小諸会の会長に就任致しました。会長として」、改めて当会の役割は何であろうかと考えてみました。 先ず会員相互の親睦をはかることは大きな目的でありますが、と同時に我々が生まれ育った故郷であります小諸市が、周囲の人達に誇りを持てる町であって欲しい、 全国から多くの人々が遊びに来てくれる町であって欲しい、そんな郷土の町造りのお手伝いをすることではないかと思い当たりました。
 兎追いしかの山、こぶな釣りしかの川……の歌を思い出すまでもなく、私は近年、「懐かしい」という日本的な情緒ある言葉が使われる機会が少なく疎かにされていないかと思っていましたが、 新潮新書の藤原正彦著「国家の品格」を読み、そこに『日本人の誇りうる情緒として、「懐かしさ」があります。これも非常に高級な情緒です。』と明快に書かれており、私は大変嬉しくなりました。 藤原氏は更に、『この懐かしさという情緒は、「四つの愛」の基本になります。「四つの愛」とは何かと言うと、まず「家族愛」です。それから「郷土愛」、それから「祖国愛」です。 この三つがしっかり固まった後で最後に「人類愛」です。』と記されています。
 言われるまでもなく、家族を愛し郷土を愛することは大切なことですが、残念ながらその心が薄らいでいると指摘されて久しいです。
 そこで、今回「故郷を愛する」をテーマに、東京小諸会の私共が、周囲の人達に誇りの持てる故郷になって頂くことを念願して、三つの提案を考えてみました。  
三つの提案
 最初のひとつは、今年の2月施行されました
ふるさと納税」への参加であります。簡単に言いますと、我々は居住している自治体に毎年住民税を納めていますが、 その一部を小諸市に納税して、小諸の町に役立てる、というものです。小諸市は大喜びのはずです。
 二つ目は、兎にも角にも小諸に来て吾が郷土の良さを知ってもらうのに
小諸の山の絵を画きましょうコンクール」の開催は如何でしょうか。
 ご承知のように小諸は、浅間山をはじめとして、黒斑山・高峰山や西方に望まれる連山など周囲を山々に囲まれており、四季を通して素晴らしい眺めです。また、浅間山は見る方角によってその雄姿が変化して 興味深く、皆さん良くご存知の通りです。これらの山々を題材にして四季を通してスケッチしてもらい、年に一回スケッチコンクールを開催し、その成績発表を秋の小諸高原美術館で開く。という企画です。
 子供から大人まで対象を広くし、信濃毎日新聞社に応援して貰えば、家族づれの人達が大勢小諸を訪ねて来てくれるでしょう。
 三つ目は、
若手彫刻家作品の野外展示場を提供する」ことです。懐古園及びその周辺は、自然の木立に恵まれた変化に富んだ素晴らしい地形です。 これを彫刻の野外展示場に活用して、年間を通して作品を展示するという場所の提供です。著名な彫刻家ではなく、将来を嘱望される若手彫刻家作品の展示場、言わば若手彫刻家の登竜門会場に活用してもらう。という企画です。
 これまでも小諸市は、市長さんを先頭にして、北国街道の整備をはじめとして、小諸市発展の為に様々な形でご尽力されておられることは承知しております。しかし、これらの町並みを見てもらう為に、 小諸へ人を呼び込む施策が充分であったか、と言うと不足しているように思います。どんなに響きの良い言葉で格好よく宣言しても、人は寄って来てくれません。
 言うは易く実行はままならないのが現実です。最初から大きな良い企画が出来る訳は有りません。過去にとらわれない新しい発想で、自然に恵まれた詩情豊かな 小諸の土地柄を存分に活かした催しものを、経費を余りかけず息長く継続することが肝要です。会員の皆さんとご一緒に小諸市発展の為にご協力したいと考えております。
 終わりに、東京小諸会は歴代会長を中心に役員一同力を合わせて、お蔭様で今回46回目を迎えることが出来ましたことは、会員の皆様方のご協力並びに、小諸市ご当局をはじめ関係各種団体・企業の ご支援の賜物であります。今後とも宜しく御願い申し上げます。
 また、今年も東京小諸会総会・懇親会のため、小諸市、信州味噌の小山庫荷供相談役、小諸そばの小川正元会長、キッコーマン株式会社、マンズワイン長沢弘明小諸工場長、山謙酒造、高嶺商会林和弘会長、 コミーの小宮山栄社長、常磐館花岡社長、きのこの森の花岡道別社長、三和シヤツターの渡辺静雄常任顧問、尾沼りんご園、信州高原市場阿部社長、酢重ダイニング、深野かよ子会員、並びに本会の有志 役員の方々に格別のご協力を頂きました。記して厚く御礼申し上げます。
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東京小諸会平成20年度総会・大懇親会にあたり

小諸市長 芹澤 勤

 今年もまたここに東京小諸会平成20年度総会・懇親会が、ご来賓の皆様をはじめ大勢の会員のご出席のもとに盛大に開催されますことを心よりお慶び申し上げます。皆様と元気に再会できますことを うれしく思います。小諸会会員の皆様には、いつもふるさと小諸のまちづくりに物心両面から温かいご支援ご協力をいただいておりますことに心から御礼を申し上げます。
 ご報告となりますが、私はこの4月の市長選挙の結果、新たな4年間の小諸市政を担当させていただくこととなりました。2期目ということではなく4月19日から新しい1期が始まったと心を新たにし、市民の皆様の 負託に応えていきたいと考えております。この4年の間に私に寄せられました市民の皆様の期待やさまざまな御意見、市長としての責任の重みといたものを胸に刻みながら、全力を挙げて小諸市の市政経営に取り組んでいるところです。
 今回の選挙では、従来の公約に替えて、市民の皆様としっかり約束し、自分に課するため、
ローカルマニフェスト「チャレンジ小諸マニフェスト2008みんなの力で『子どもと環境が微笑むまち・小諸を創ろう』」を掲げました。
 その内容は、三つの基本政策として、「子どもと家族が笑顔になるためのアクション『チャレン児(ジ)小諸』」、「こもロハス推進のためのアクション『健康と環境のまち 小諸』」、「協働する人と街を創るためのアクション『ずく出そう! 小諸』」。そして5つの 緊急課題・重点政策である「ごみ処理施設の建設」、「小諸厚生総合病院の存続」、「市町村合併の推進」、「市役所の耐震化」、「行財政改革の推進」であります。このマニフェストを実現するために本日お集まりの皆様のご指導、ご鞭撻を賜りますよう心から御願いを申し上げます。
 さて、小諸の動きをお伝えしたいと思います。平成16年度から取り組んでおりました国の
重要文化財小諸城大手門の保存修理事業が本年3月に竣工し、江戸時代の豪壮な姿が復元され5月25日には盛大に竣工式を開催させていただきました。
 市では大手門の整備にあわせ、中心市街地の活性化を図るため、駅・大手門一帯を小諸城内の歴史ロマンの雰囲気が漂う公園として整備し、人を寄せる仕組みをつくり、この周辺に賑わいを創出しようと「駅・大手門周辺まちづくり整備事業」を平成17年度から市民参加の手法により取り組んでおります。 第一期工事では、駅の西側しなの鉄道駐車場跡(皆様には保線区の跡といった方がなじみがあるかと思いますが)を市民ガーデンとして整備を進めており、今年7月には、今まで不評だった駅トイレを新築し、小諸の玄関口にふさわしいものとしました。今年度中に、花と緑のまちづくりの拠点、地産地消のフードカフェ となるガーデンハウスの整備、三の門への地下通路のグレードアップ工事を実施します。また、この10月からは、田島陶器店様が入っていた大塚邸が修理修景事業によりリニューアルされましたが、そこに市の観光係、観光協会、観光ガイド協会、観光案内所が移り、まちなかで一元的に観光事業を推進しています。
 現在来年度からの第二期工事の計画を立案中ですが、現小諸駅舎を建て替えて、複合交流センターを建設し、新図書館の整備と駅舎のバリアフリー化、東西自由通路の有効活用を図る予定です。
 今日、日本の社会における格差が問題となっており、地域社会には優しさ温かさが求められていると思います。健康と環境によい暮らしができ、豊かさが実感できる「ロハスなまち小諸」の実現を目指す小諸市の方向は、21世紀においてモデルとなる方向だと確信しています。 今年度から小諸のロハス「こもろはす」をPRするため、10月に「
こもろはすウィーク」を設定し健康と環境に関する催しを連続して実施しました。そのなかで世界的なアルピニストの野口健さんを小諸市環境大使として委嘱しました。野口さんには、 今年で3年目となる野口健森林教室で、間伐体験の中で小諸の子どもたちに世界的な視野での環境問題を教えていただいておりますが、これからの小諸の取り組みを全国でPRしていただけるものと期待しています。
 東京小諸会の皆様には、このように変わりゆくふるさと小諸を足繁く訪れていただき、まわりの皆様へのPRをぜひぜひ御願いいたします。重ねてのお願いで恐縮ですが今年度から「ふるさと納税」の制度ができました小諸市では 「
信州小諸ふるさと応援寄付金」制度としてご支援をお願いしております。すでに小諸会の皆様には大変なご協力をいただいておりますが、さらに応援をいただければうれしく思います。
 本日ここにお集まりの皆様のように、ふるさと小諸を離れ全国で活躍されている皆様が本当に誇りに思えるような小諸づくりを全力をあげて進めてまいりますので、これからもよろしくお願いします。
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